小児喘息の原因の紹介

子供が咳をしているので風邪かと思っていたら、ゼーゼーしてきた。胸が苦しそうに動いてあえぐように呼吸をする。こんな症状が繰り返していると、小児喘息が考えられます。小児喘息とはどんな病気なのか、予防して管理するにはどうすればよいか、正しい知識を持って負担なく治療を行うために、今回は小児喘息の原因について説明します。
(1)気道炎症
喘息発作のほとんどは、ウイルスの感染(いわゆるカゼ)とアレルギーの原因になる環境性抗原(ダニ、ハウスダスト、動物の毛、フケ、カビなど)を吸い込んで、気管支粘膜で免疫反応が起こるために、ヒスタミン、ロイコトリエン、化学伝達物質が遊離され、マスト細胞、好酸球、好中球、リンパ球によるアレルギー性炎症反応がおこります。これが長期間続くため「気道の慢性炎症」がおこっているといいます。
(2)気道過敏性
気道過敏性とは簡単に説明すると、冷たい空気を吸ったり、急に走ったとき、大笑いした後、大泣きした後に喘息発作が出るかどうかということです。気管に慢性炎症が起こっていると気管の粘膜がはれていてヒリヒリしている状態を想像してください。この気道過敏性が喘息の重症度と相関します。気道過敏性を定量的に測定する方法として、一定の運動負荷をかけたり、気管を刺激する薬(ヒスタミン、メサコリン、アセチルコリン)を吸入させて呼吸機能検査を行う方法があります。
(3)激しい運動
運動後にも喘息発作が起こる場合があります。運動後、5〜10分で発作が強くなり、30分もすると治ることがほとんど。
原因は、冷たく乾燥した空気をたくさん吸い込んでしまうことで気管支が収縮してしまうからです。そのため、大笑いしたり泣いたりした場合も呼吸が速くなるので、同様のメカニズムで発作が起きてしまうことも。
運動が原因で喘息が繰り返し起こってしまい、運動が苦手…と思い込んでいる子が多いことが現状です。
(4)アトピー体質
アトピー体質というのは、ダニ、ハウスダスト、動物の毛、フケ、カビ、花粉などの環境性のアレルゲンに対して即時型アレルギー反応を起こすIgE抗体をつくる体質です。日本人のアトピー体質は、年齢が低いほど高率で、小児喘息患者さんでは90%以上がアトピー体質を持っています。したがって環境性アレルゲンの吸入により喘息発作が誘発されます。